築20数年の我が家。次から次へと不具合が出てきます。幸い、家本体に重大なトラブルは今のところありませんが、細かな不調箇所は多くなってきます。
今回はキッチンの水栓が不調となり、今回ももちろん自分で交換します。できそうなことは何でもDIYです!
症状はお湯側でレバーを開いても「グジュグジュ…」という音がするだけでお湯が全く出ないというもの。給湯器の故障ではありません。
現在付いている不調の水栓は SF-1421S-SW という旧INAX(現LIXIL)のシングルレバー混合栓で、サンウェーブシステムキッチン用の汎用品であることが分かりました。検索しても情報がないくらいに古いもので、もちろん同じ製品は現在販売されていません。
似たような症状をネットで調べてみると、「シングルレバーヘッドパーツ部」という部品(バルブカートリッジ?)の不具合のようです。
リクシルのサポートセンターに確認したところ、SF-1421S-SW用のシングルレバーヘッドパーツは「A-1943-10」というものが使用できることを教えていただきました。交換部品が今でも手に入るのはありがたいことです。
↑こんなやつ。
水栓の機能部分そのものっぽいです。
で、おそらくこれを交換すれば機能そのものは回復すると思われましたが、このパーツだけで5,000円近くするんです。
そこで頭をよぎるのが「水栓ごと交換しちゃうか」ということ。
うちではパナソニック(ナショナル)のアルカリイオン整水器(浄水器)を使っていて、蛇口先端から分岐してしています。この水切替えレバーが定期的に壊れ、そのたびに3,000円前後の出費を強いられます。
↑「水切替えレバー」。定期的に壊れてもう3〜4個目くらい。
水切替えレバー自体「存在が邪魔」という妻の指摘もあり、思い切って水栓ごと分岐付きのものに交換したらいくらくらいなのか調べてみました。
機能にもよりますが安いのだと大体1万5,000円前後。高いけど、これらの出費を考えるとそうでもないような。
使い古した動きの渋い蛇口が新品になったら気分もあがりますしね!
欲しい機能としては、整水器への分岐を蛇口ではなく水栓から堅牢に行うこと、シャワー吐水できること。これだけ。
せっかくなので引き出せるシャワー水栓も考えましたが、用途が限られることと、可動部が増えることで故障リスクが高まると考えやめました。(逆流水がホースを伝ってシンク下を腐らせる懸念もあります)
以上を鑑み(長くなりましたが)、水栓ごと交換に決定!
またまたリクシルのサポートの方に相談に乗ってもらい、『LIXIL(リクシル) INAX シャワー付シングルレバー混合水栓(分岐形) クロマーレ SF-HB442SYXBV』というやつに付け替えることにしました。
根元に分岐水栓がはじめから付いているモデルです。これを整水器に分岐します。
アマゾンでの評価もそこそこですし、アウトレットでたまたま安く手に入ったのでよかったです。
さらに、パナソニックの整水器のホースを接続するために「整水器分岐水栓用アダプター(P-A3604)」というのを使いました。これで美しくまとまりそう。
新しい水栓全体はこんな構成です。
それでは交換開始!
まずはシンク下の止水栓を止め、水の流れを停止します。
普段回さないものなので固着しており回すのに苦労しましたが、滑り止め付きの手袋で回すことができました。うちの場合手で回せるタイプでしたが、工具がないと回せないタイプの場合もあるようです。
うちの古い水栓は、ごっそり外すためにはシンクの裏側から作業する必要がありました。
水栓のちょうど裏側から覗いて一番目に付く巨大なナットを緩めていきます。
これを外せば水栓全体をごっそり抜き出すことができるようです。
水栓を固定するために補強板を咬ませてあるのですが、これが長年の浸水によってボロボロになっていました。どうりで最近蛇口がグラグラするわけです。
補強板は、こういう機会に新たに付け替えた方が良さそうです。
Amazonなどでも売っていますが、私はホームセンターで端材を買って、ホールソーで穴を開けて自作しました。
ナットが外れると、固定していた金属のパーツが外れ、ホースを外せば水栓がごっそり抜けるようになります。
土台と水栓が分離できたら、実際に抜き出すために止水栓と水栓をつなぐホースを外します。
これも固着していてかなり固い。
このために購入しておいた専用工具でしたが、ぴったりと合うサイズがなく、近いサイズで回してみますが力を入れるとなめたように空回りしてしまいます。水道側のネジサイズをノギスで測ってみると、実測で29mmくらいでした。このスパナの規定サイズにないため何とも頼りない結果になってしまいました。
仕方ないので、違う工具で再挑戦。
たまたま家にあったウォーターポンププライヤーという工具を使いました。
スパナの方が強力かと思っていたのですが、意外とこのような形状ものの方がてこの原理で力が入り、なんとか回ってくれました。
ホースが外れたので、水栓全体を引き抜きます。
引き抜いた後は、傷んだ補強板を外します。
ボロボロになった補強板がこびりついて剥がれない…。
うーん、なかなか剥がれませんでしたが、スクレーパーを駆使して根気よくこそぎ取ります。
それでは新しい水栓を取り付けます。
シンクに空いている穴は40mmでした。
水栓を新しいものに交換する場合は、本当ならあらかじめこの穴のサイズを実測しておいたほうが無難です。今回はリクシルの方と互換性について事前に確認を取ることができていたので問題ありませんでしたが。
新しい水栓は、基本的に上からの作業で固定することが出来ます。
ベース部分の固定金具を上から入れて、くるっと回して2本のボルトに簡単に通せるような作りになっています。説明しにくいのですがとても容易に固定できます。
今回は補強板を新しくしているので、裏から板の位置合わせをしてやる必要があります。
ベース部分の前後を間違えないように固定したら、水栓本体を差し込みます。
水栓の台座の周囲は回転するようになっています。裏のポッチを押して回転させます。
そのまま台座をベースに差し込みます。
最後にベースと台座をネジで固定します。
台座の周囲をくるーっと回して、穴を前に持ってきます。
そうすると固定用のねじ溝にアクセスできます。
付属のネジでベースに固定すれば水栓の取り付けは完了。ネジを締め終えたらネジ穴が裏側に来るように台座の周囲を回してネジを隠します。
分岐栓は作業性を考えて先に取り付けておきました。左右どちら側でも取り付けられるようになっています。
分岐栓の先端に付いているプラスチックの部品は外して使うのかと思ったら、緊急止水弁といって、ホースが不意に外れた際に自動的に水が止まる仕組みになっています。
シンク下の元栓に付属のアダプターを取り付けます。
ロック金具でホースをしっかり固定します。水とお湯とを間違えないように。
止水栓をゆっくり開けて水漏れがないことを確認したら完成。
ここまで、付属の施工説明書通りにやれば難しいところはありませんでした。
完成図。
分岐水栓から直接整水器に繋がっていい感じ。分岐水栓のレバーも非常にスムーズです。
主水栓レバーはお湯側へ回ると「カチッ」と音がして、不用意にお湯が出てしまうことを防げるようになっています。
というわけで、今回は台所のシングルレバー水栓をDIYで交換しました。何とも説明が下手ですみませんが、施工説明書が丁寧に書かれているのでDIY好きの方であれば臆することなく交換が可能です。ぜひ自力交換に挑戦してみてください!
コメント