REB GRID01 は final E3000 の代わりになるか

REB GRID01 は final E3000 の代わりになるか

final 主催の「REB fes 川崎」にてREB GRID01(グリッド01)の先行発売品をを購入しました。

ちょうど愛用のfinal E3000が壊れてしまい、どうしようか迷っていたところだったのでE3000の代用になり得るか、という興味もあります。

E3000は背面のメッシュが外れたり、ノズルが抜けてしまったり、耐久面に不満がありました。

今回先行発売されたGRID01は、チューニングを楽しむためのイヤホンという位置づけですが、本体が5,980円する上、チューニングにはさらにパーツ代が上乗せされるため、今回は費用を抑えるため本体のみのデフォルト状態で楽しむことにします。

まず歓迎すべき点が、E3000でよく壊れる背面メッシュがなく、ノズルもカスタム前提のためネジ込み式となっており、E3000で悩まされた脱落の心配が無いところ。

REB GRID01

E1000も持っていますが、こちらもノズルは抜けるような仕組みになっておらず、背面にメッシュ板もないためE2000E3000に比べ耐久性が高いと思われますが、肝心の音については、悪くはないものの一聴してE3000には及びません。

今回発売されたGRID01については筐体はE3000と同じステンレス製と言うこともあり、音にも期待が膨らみます。

REB fesにて発売されたものは市販前のプロトタイプモデルということで、簡易的なパッケージングとなっていました。

REB GRID01 パッケージ

パッケージこそ簡素ですが、TYPE Eのイヤーピースが5サイズきっちり付属しています。

本体の形状やサイズ感を比べてみると、E3000やE2000よりもE1000等によく似ています。

まずは形状が近いE1000とGRID01を比較。

REB GRID01 と final E1000 サイズの違い

左がE1000、右がGRID01。筐体の外径はほぼ同じですが、E1000がすべて樹脂製に対し、GRID01は背面以外はステンレス製。

REB GRID01 と final E1000 サイズの違い

筐体の長さはGRID01が若干長い。ノズルもステンレス製。オプションで真鍮製ノズルに交換可能。

続いてE3000との比較。

REB GRID01 と final E3000 サイズの違い

左がE3000、右がGRID01。全長はE3000の方がかなり短く軽量。

REB GRID01 と final E3000 サイズの違い

左E3000 右GRID01。筐体そのものがE3000はかなり短く、直径も細い。

E3000の良いところである(と私は思っている)全長の短さは少し犠牲となり、重量も持ってすぐに分かるほどに重く感じます。重さについてはE3000が異常に軽いとも言えるので、それと比較しての話であり、イヤホンとしてはコンパクトでフィット感も良く、装着してしまえば重量が気になることはありません。

私はE3000をたまに寝ホンとして使うこともあり、このときE3000の短さがとても都合が良いのですが、GRID01は数ミリ全長が長いことで寝ホンとしては災いするかも知れません。

REB GRID01 と final E3000 ケーブルの違い

細かい点では、ケーブルがE3000よりも若干太く、E1000のようにプラグから分岐までの部分も2線となっています。しかし、太さはあっても芯がしなやかで、E3000より型が付きにくいように感じます。あくまでも「比較して」という話であり、どちらも細くしなやかでタッチノイズは最低限にとどめられると思います。一見、細く頼りないケーブルですが今までE3000を長い間使ってきて断線したことは一度もありません。プラグはどちらも3.5mm金メッキのL字となっています。

本題の本質について。

新設計というダイナミック型ドライバー「REB-Core Gen1」搭載とのことで、音質には期待が膨らみます。

今回はチューニングなしのデフォルト状態の音について、普段愛用しているE3000と比較してみます。

E3000でとても気に入っている点である深く響く低音は、GRID01では控えめ。といっても低音が不足しているというわけではなく十分に鳴っていますが、E3000のような「余韻のある奥深い響き」というチューニングではなく、どちらかというと張りのあるスピード感のある低音で、ロック・ポップス向きな感じがします。

中高音は艶やかさ・繊細さでE3000に一歩譲る感じがしなくもありませんが、E3000よりも元気よく出ており、解像感も高く明瞭な感じでボーカルが綺麗によく聞こえます。電車内などの騒がしいロケーションでは使いやすいのではないでしょうか。

今回、final E3000の代わりにするべくGRID01を購入しました。

結論としては、デフォルトのチューニング傾向はE3000のようなしっとり深い艶やかな感じというより、POPS・ボーカル向きの明るく元気な印象でした。とはいえ、サ行が刺さるようなドンシャリというわけでもなく、聴き疲れするようなことがないfinalらしい絶妙なチューニングとなっています。E2000は所有したことはなく何度か試聴しただけですが、傾向としてはE2000に近いような気がします。この状態から自分好みにチューニングを探っていくわけですね。それもおもしろいと思います。

まだエージングも進んでいないことから確定的なことは言えませんが、「GRID01さえあればE3000はもう要らない」とは思えません。どちらが良いということも一概には言えず、好みの問題と言えます。

E3000は5年以上愛用しており、壊れてもまたE3000を買い直すという気に入りようですが、ちょうどどREB fesのタイミングでまた壊れて満足に音が出なくなってしまい、今回は趣を変えてE2000を買ってみようかな、と思っていたので、GRID01をメイン機としてしばらくはチューニングせずデフォルトで楽しみたいと思います。

ひとつ言えるのは、GRID01はE3000よりオールマイティで、どんなジャンルもそつなくこなす優等生的な使いやすさがあります。

final のイヤホンは本当に好みで、今回のGRID01も期待を裏切らないクリアで上質なクセのないfinal音質。さらに壊れやすいE3000の構造的な問題を克服しており、大変満足しています。コスパも悪くないと思いますね。

ここがいい!

  • デフォルト状態で万人受けするクリアなfinal音質
  • 好みにチューニングできる楽しみ
  • E3000,E2000と比べ堅牢そうな筐体構造
  • Eシリーズと共通の素晴らしいフィット感

少し残念なところ

  • プラグから分岐するまでのコードが平形
  • 筐体が少しだけ長め
  • 一見して左右の見分けがしづらい
  • 筐体下部のフィルターの耐久が心配

というわけで、いち早くfinalの新モデル「GRID01」を簡単にレビューしてみました。

私自身、まったくオーディオマニアではないし、年齢的に可聴範囲もかなり狭くなっています。興味のある方はぜひ実際に試聴してみることをオススメします。

追記 2023年9月7日

なんか左右の音のバランスが変だなと思ったら、筐体下部のベントFフィルターがひとつ剥がれていました。非常に小さなフィルターが外側から貼ってあるだけなので「そのうち剥がれてしまいそうだな」とは思っていましたが早くも無くなっていました。

正直驚いたのは、Fフィルターが剥がれたことで、私ごときでもはっきりと音の違いを感じられたことです(低音が出なくなりました)。これはチューニングのしがいもありそうです。
(※Fフィルターは違いが分かりやすいそうです)

ただ、個人的な希望としては、こういうことが起こらない「チューニングできなくても良いから壊れないE3000ぽいイヤホン」だったので、その点ではちょっと残念です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました