PANDA3の数少ない不満点の一つ、ヘッドライトの暗さ。
PANDAはヘッドライトバルブ裏がゴムの蓋で完全に閉じていて、ヘッドライトケース内の後ろ方向にゆとりが殆どありません。ハロゲンバルブからLEDに交換するにも、後方にケーブルが出ていたり、大きなフィンがあったり、バルブ以外に別体のコントローラーがあったりすると、ゴムの蓋が閉じられず基本的に無加工では取り付けできません。
それと、これは個人的な好みですが、LEDにありがちな青白い光がダサくてきらいなんですよね…。パンダのキャラクターにも合っていないと思いますし、白すぎるとあまり見やすいとも思えません。純正ハロゲンほどオレンジっぽいのも暗くて頼りないですが、LEDに交換するなら白すぎず、やや温かみのある色温度が好ましい。
ということで、これまではいわゆる高効率ハロゲンに交換してお茶を濁してきましたが、やはり明るさに満足できず、LED化を画策してみます。
早速、条件に合うLEDバルブを調べいくつか絞ってみました。ある程度信用のおけるメーカー・ブランドで色温度4500K前後の一体型H4だと、現状、「ベロフ」「スフィアライト」「POLARG(ポラーグ)」くらいしかありません。
これらの特長は以下の通り。
ブランド | BELLOF | スフィアライト | POLARG |
商品名 | PreciousRay Z | RIZINGα | LED電球 |
型番 | DBA1921 | SRACH4045-02 | P3004C |
色温度 | 4500K | 4500K | 4200K |
消費電力 | 25W | 12W | 12W |
内蔵ファン | あり | なし | なし |
明るさ(Hi/Lo) | 3600lm/3200lm | 3600lm | 3000lm/2800lm |
ノイズ対策 | 不明 | あり | 不明 |
ハイビームインジケーターキャンセラー | 別売 | 内蔵 | 別売 |
定価(税込) | 10,998円 | 9,680円 | オープンプライス |
評判がいい印象なのはベロフでしたが、こちらはファンを内蔵しています。ファン内蔵タイプは音が気になるという評価があったため控えました。可動部があるということで、故障のリスクも多少上がります。ファンのせいか消費電力も高めです。
結論はこちらにしました!
スフィアライト!
決め手は色温度、ルーメン値、ファン無し、ノイズ対策、あたりでしょうか。あとはスフィアライトというブランドを信じてみることにしました。
ハイビーム時に手前をすこし照らしてくれる「アシストハイビーム機能」というのも好印象。
スフィアライトのRIZINGαはどうやらマイナーチェンジが行われたようで、今回購入した物は品番から察するにマイナーチェンジ後モデルだと思います。マイナーチェンジにより悪評の多かった耐久性が改善されていると期待も込めて。
そうそう、そもそもどのモデルも輸入車対応はしていないので、どれを選んでも自己責任です。
買って初めて気づいたのですが、スフィアライトはハイビーム側のLEDチップが2個しかありません(ベロフやポラーグは3つ)。まぁ、ハイビームなんてほとんど使わないのでローが明るければそれでいいのですが、ちょっとやられたなぁという気もします。
このLEDの明るさはメーカーの公表値で3600ルーメンとなっていますが、この値がLoなのかHiなのかわかりません。
このLEDはHiに切り替えてもしてもLo側は完全に消灯することなく、減光するだけなのでひょっとするとHi側(Hi+減光Lo)の値なのかも。
その点をメーカーに問い合わてみましたが「近日中にスタッフより返信させていただきます。」と返信が来ただけで一向に返答がありません。感じ悪いです。
今時当たり前ですが、フィラメントとLEDチップの位置はほぼ完全に一致しています。
ではさっそく取り付け。
PANDAのバルブ交換は、ヘッドライト後方に十分なスペースもありいたって簡単です。
ゴムキャップを外してコネクターを引き抜き、バルブを後ろに引っ張ると抜けるようになっています。H4でよくある針金のようなものは使っておらず、3カ所の板バネのような物でカチッと留まっているだけです。なので後方に引っ張りながらグリグリしているとパカッと外れます。
少々頼りない固定方法なので、LEDに重量があると気になるのですが、購入したスフィアライトは本体が重量のある金属製で想像以上の重さがあります。
実際に取り付けてみると、台座の金属の厚みも手伝ってか、普通のバルブのようにしっかりハマった感が乏しく不安な感じがします。しかし他に取り付けを補強する方法もないので外れないことを祈るだけです。ハロゲンに比べ本体がコネクタ側にもすこし長いですがこのくらいなら余裕で収まります。
↓点灯したところ。
見た感じほとんど白色ですが、若干電球がかった絶妙な色だと思います。少なくとも青白くはないのでいい雰囲気です。
ハイビームも問題なく点灯しますし、インジケーター類も正常でした。FMラジオにノイズが入るというレビューも見かけましたが、パンダの場合そのようなことはありませんでした。
やはりHiにしてもLoが完全に消灯することなく手前を照らしてくれる『アシストハイビーム』はいいですね。
マルチリフレクター構造のH4タイプにLEDは相性が悪いとよく言われます(LEDはプロジェクター向き)。組み合わせによっては変なグレアが出てしまったり、あらぬ方向を照らしてしまったり、照らせない領域ができてしまったり。
パンダの場合はどうでしょう。
それまで使っていた高効率ハロゲン(フィリップスレーシングヴィジョン)との比較です。
カメラの露出を固定できていないのであくまで参考です。
↓ハロゲン(高効率タイプ)Lo側の照射
↓今回取り付けたRIZINGαのLo側照射
一見あまり変わらなく見えますが、まず色が見やすくなっていて手前から遠くまでまんべんなく照らしており、肉眼ではかなり見やすく感じます。光軸が僅かに上がってしまったかな?
↓ハロゲンのHi側照射。
↓RIZINGαのHi側照射。
予想に反して光量がアップしていて、アシストハイビームのおかげで手前もかなり明るく照らしてくれます。
今回は明るさで定評のあるフィリップスの高効率バルブとの比較なので、写真からは明らかな違いを写し取れなかったのですが、肉眼ではかなり見やすくなりました。見たいところが確実に明るいという感じです。
【2022/11/13 追記】
一年以上使用してきましたが、全く問題ありませんでした。明るさも十分、耐久性もあり、脱落するようなこともありませんでした。輸入車対応となっていない点は気になりますが、総合的には非常にコスパのいい良品だと思いました。
↓新しく発売されたPIAAの一体型LEDも試しました!
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