長らく坊主頭である私は、坊主になり始めからバリカンでセルフカットしています。坊主にするのに床屋に行くのはもったいないですからね。
坊主をキープするには月に二回程度刈り上げるので、耐久性があり、かつ切れ味のいいバリカンだとストレスがなく都合が良いのです。
その要望に今まで10年以上応えてくれていた「WAHL(ウォール)」のバリカン。以前に激推ししています。
一度バッテリーがへたり交換していますが、刃の切れ味はずっと変わらず。この先も愛用していく予定でしたが、ここへきてパナソニックから気になるモデルが登場していることを知りました。
Panasonic ER-SC61-K というのがそれ。
公式に「お風呂で使える」という仕様と、リニア駆動というモーターに興味を惹かれ思わず購入してしまったので簡単にレビューしたいと思います。
坊主の手入れは、長い坊主を短い坊主にするわけで、短い毛がたくさん飛び散り、事前の準備や事後の片付けがそれなりに手間です。
お風呂で使えれば事前の準備も必要なく片付けも楽ですし、セルフカットがよりお手軽になることでしょう。
シェーバーでよくある超高速リニア駆動モーターのバリカンであれば、スピーディに終わることが期待できます。
早速使ってみました
まず特徴的なのは「リニア」と言われるモーター駆動の速度。私は同社の同じくリニア駆動のシェーバー「ラムダッシュ」をずっと愛用していますが、そのバリカン版そのもの。安いバリカンにありがちな、モーターの力不足や切れ味の悪さによる引っかかりはもちろん皆無。
ただ、リニア駆動がバリカンに画期的な体験をもたらすかというと、思ったほどではなかったです。シェーバーでは素早くきれいに剃り上げるイメージがありますが、刃の構造の違いなのか、バリカンではそれほどリニアの恩恵はないような気がします。高速に刃が動いても、シェーバーと違い素早くきれいに刈ることはできないと思います(使い手による?)。刃の往復がそれほどに高速でなくても、切れ味さえ良ければその方が一発できれいに仕上がります。不慣れなせいもあるかもしれませんが、残念ながら今のところリニア駆動によって時短になる感じはしませんでした。
刃そのものの切れ味は正直WAHLに軍配が上がりますが、とはいえ普通に使う分には何ら問題はなく良く切れます。この製品はプロ用ではなく、あくまでもプロ仕様の一般向け商品ですので、恐ろしいほどの切れ味というのは持ち合わせていません。その分、替え刃は非常にお求めやすい価格となっているので将来切れ味が悪くなっても遠慮無く購入できるのはメリットです。
▼パナソニックでは他にプロ用の「リニアプロバリカン」販売されていますが残念ながら防水性はありません。
充電時間も非常に短く、1時間でフル充電、連続使用時間は90分となっています。充電が切れていても1分充電することで1分カットできるクイックチャージが可能で、使いたいタイミングですぐに使えるのも便利。
目玉機能のお風呂で使えるというのは予想通り非常に良いです。
刈り終わった髪クズは適当にまとめて捨て、残りはシャワーできれいに流し、そのまま頭もバリカン本体もシャワーで洗い流せるのは思った通りとっても便利。今まで髪を刈るときは少なからず面倒に感じていたので、風呂に入るついでに髪を刈れるというこのフローは理想的ですね。
持ちやすい形状、軽い本体、濡れても滑りにくいラバーのグリップで取り回しも良好です。
重さは実測で181gと超軽量。今まで使っていたWAHLは315gあったので、その差は歴然。
刈高調整用のダイヤルは0.5mm単位でカチッカチッと固定され、使用中に不用意に回ってしまうようなことはありません。
一方、不満点というほどではありませんが、気になる点もあります。
調査不足だったかもしれませんが、付属のアタッチメットを取り付けないと刈高を調節できません。
WAHLは刃に付いたレバーを調節することで内刃の出具合が変わり、短い坊主から長めの坊主までアタッチメント不要で微調整できるのですが、この製品の刃は固定で、アタッチメントなしでは0.5mmの固定長となります。アタッチメント使用だと1〜20mmを0.5mm単位で調節できます。
左がWAHL、右がPanasonic
アタッチメントなしで刈れる0.5mmというのは、スキンヘッドに近い短さですので、私は普段2〜3mmで刈っていたのですが、WAHLの時はアタッチメントなしで使えていたのが、このバリカンでは必ずアタッチメントが必要になるのでちょっとスマートじゃない気はします。
※Panasonic でもプロ用の ER-GP82-K などではアタッチメントなしでも刈高を0.8~2.0mmで調節できるようです。
もう一つ、刃の幅がWAHLに比べて狭く、このことはあらかじめ分かっていたのですが、これにアタッチメントを付けると、その全幅に対し実際に刈れている幅が非常に狭く感じます。さらに、これも慣れの問題かも知れませんが、アタッチメントをつけたことによる頭皮に対するダイレクト感のなさも合わせて直感的に扱いづらく感じさせてしまいます。WAHLの刃は頭皮やコームに対して安定して刈れるようシームレスな一体形状となっていて、これがセルフカットにおいても直感的に扱えることに繋がり「使いやすい」と感じさせます。
↑アタッチメントに対して刃の実効幅がかなり狭く、耳周りの刈り残しなどにも注意が必要。
この直感的な扱い難さで、どうにも虎刈りになりやすく、何度も往復して刈りやっと仕上げました。初回なので、これは今後慣れていくことでうまくできるようになると思いたいです。また、セルフカットのしやすさと他人の髪を刈るのとでは使いやすさも違うと思うので、セルフでなければ問題にならないかもしれません。
まとめ
良い点
- お風呂で使えるので準備と後始末が楽
- 水洗いできる
- 充電時間が短く使用時間が長い
- 本体が軽く取り回しが良い
- 替え刃がリーズナブル
イマイチな点
- アタッチメントを付けないと刈高が調整できない
- 頭皮に対して刃のダイレクト感が乏しく分かりにくい
とりあえず使ってみた感想を述べましたが、お風呂で使えるリニア駆動は他にないアドバンテージではないでしょうか。プロ用にせまる切れ味で引っかかったりせずカットも捗ります。
セルフで坊主人生を選んだ方は、多少本体が高くても、やっすいバリカンを買って散財しないことをオススメします。高いバリカンはそれだけの価値があるのです!
特にこの一般向けプロ仕様というモデルは一般使用においてはコスパが良く、消耗品も入手しやすくランニングコストが安いので使い続けるには最適なモデルではないでしょうか。
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