バッテリーメンテナンスにテックメイト Optimate6 ver.3 がよさげ

FIAT PANDA3 をこよなく愛していますが、乗る頻度は少なく週に一回くらい。しかも近所の買い物がほとんど。最近は近場へ観光に行くこともたまにありますが、それでも中長距離を走行することは少なめ。

そういう乗り方で気になるのはやはりバッテリーの状態。あまり充電されていない状態で放置するとサルフェーションができやすいと言われます。

バッテリーメンテナーと呼ばれるメンテナンス機能を有したバッテリーチャージャーでは、パルス充電という方法でこのサルフェーションを除去してくれるものがあります。

輸入車界隈で有名どころはCTEKだと思いますが、私はTecMateのOptimate6(旧製品ver.1)を使っています。現行製品はこのVer.1よりも小型のバッテリーに対応し、外気温に合わせて充電電圧を自動調整する機能が加わった新型Ver.3というものに置き換わっています。

Optimateはもう10年以上使っていて、これといった不満もないのですが、10年も経っていればメンテナーも進化しているでしょうし、リチウムイオンを始めバッテリーも日々進化しています。良いものがあれば新調したいと考えています。

新調するにあたっては、ほかのチャージャーも検討しましたが、やはり総合的に最新の Optimate6 ver.3がよさげ。

他に候補として絞り込んだのは CTEK MXS5.0NOCO genius5

CTEKは正規品がとにかく高いのと、購入するなら最新型が良かったのですが、最新型は正規品がないんです(2024年1月現在)。正規品だと結構古いモデルで高額という、せっかく新調するのに腑に落ちないコスパ。最新のMXS5.0(40-206)は並行品なら14,000円前後と手ごろな価格で入手できますが、PSEマークはもちろんなく、定格入力電圧も100Vではなく110-120Vの北米版でプラグの形状も微妙に違います。日本でも普通に使えるらしいですが、バッテリー関係で不安を抱えたまま使用するのはちょっと嫌。「そんなの気にしない!」という方にはコスパがいいかも。

一方のNOCOは正規品でも実売14,000円前後と安い割にリチウムイオンバッテリーにも対応しており、深放電したバッテリーも充電可能、本体も小型軽量でなかなか魅力的でしたが、新しめの製品だからか国内では詳しい情報があまり得られず。しかし欧米のAmazonではすこぶる評価が高く非常に人気があるようでとても気になる存在。デザインもクールですね。

NOCOも気になりますが、やはりOptimateは今まで使用してきた実績もありますし安心感があります。

Optimate6の最大の魅力はAnpmaticと呼ばれる、バッテリー容量を自動的に感知して最適な電流で充電してくれるところ。そして多機能でありながら全くボタン操作を必要とせず(Optimate6はボタンが存在しない)、ただつなぐだけで最適な状態まで持っていってくれる簡単さ。CTEKやNOCOも普通のバッテリーを通常充電する分にはボタン操作は必要ありませんが、特殊なモードやAGMバッテリーを充電する場合には操作が必要だったりします。

バッテリーのプロじゃないので、間違った操作をしたら嫌ですし、手放しで安全に充電できるのはとても重要です。

とても操作が簡単なOptimate6でも、というかあまりに簡単すぎる故、ほかのチャージャーに比べてどうなんだろうと、長い間使っておきながら不明に思う点がいくつかありました。

まず、今回候補にしたほかの充電器では、より強力なサルフェーション除去機能を持ったものがあり、ボタン操作で任意に実行することができますが、Optimate6には任意に実行するボタンなどはありません。

こちらはOptimate6 ver.3にも実は備わっており、バッテリー単体(バッテリーから車両側ケーブル類を外した状態)で接続するとバッテリーが車載されていないと自動的に判断、必要に応じて最大22Vのより強力な回復充電(サルフェーション溶解)が行われ、車載時(車両側ケーブル接続時)は安全な範囲での回復充電が自動で行われるようになっています。素晴らしい。

次に、満充電後もつなぎっぱなしでOKなのかという点。

Optimate6ももちろんOKで、この機能は「自動24時間-7日メンテナンスプログラム」と記されています。なぜ「7日」というネーミングなのかは分かりませんが、「24時間365日」みたいな言い回しの海外版なのでしょうか。とにかく、満充電後はフロート充電をずっと繰り返し常に万全の状態を維持し続けます。7日で停止するわけではありません。

以上のことから、Optimate6は今まで通り、通常は車載のまま何も考えずに接続するだけ。充電が終わったら外してもいいし、乗るまでつなぎっぱなしでもOK。乗るとき以外ずっとつないだまま放置してもOK。

さらにOptimate6にはバッテリー診断表示機能がありますから、充電終了後バッテリーの健康状態(SOH)が大まかながら分かります。

この結果が良ければ車載のまま充電すればいいし、結果が芳しくない場合は車両のケーブル類を全て外してバッテリー単体でメンテナンスしてやれば良いと思います。それでもダメならいよいよバッテリーの買い替えの判断ができます。

あとは、個人的な環境の問題ですが、Optimate6 ver.3は定格入力電圧がグローバルな100V〜240Vとなっていて、家庭の200Vコンセントでも問題なく使うことができます(テックメイトジャパンに確認済み)。我が家のカーポートにはEV用の200Vコンセントがあり、遠い位置にある100Vの屋外コンセントから延長コードで電源をとることなく、プラグ形状変換を噛ませるだけでサクッとEVコンセントから電源を確保することができます。これは地味に便利でスマートです。

Optimate6の不満点を挙げるならば、やはり本体価格が少々お高いところ。しかし、機能を考えれば正規品でありながらこの価格に抑えられているのは、CTEKと比較すれば良心的と言えるかも知れません。Optimate6の機能と使い方(といってもつなぐだけ)を理解すれば、高価なバッテリーを無駄に劣化させずに済み、総合的には早い段階で出費を抑えることに繋がるのではないかと思います。バッテリーを長持ちさせればお財布だけでなく環境にも優しいですね。充電時の消費電力(100V時)もver.1では1.5Aだったのに対し、ver.3では0.92Aまで省電力化しています。

あとひとつ不満点を挙げるなら、リチウムイオンバッテリーに非対応なところ。自動車用のリチウムイオンバッテリーを買うことはないと思いますが、バイク用の小型バッテリーだったらリチウムイオンを買うかもしれないので、できれば対応して欲しかった。

初代Optimate6を購入して10年以上。Optimateでメンテナンスすることで、純正バッテリーは5年以上使うことができました。予防的に6年目で交換しましたがまだまだ使えたような気がします。

診断機能付きのOptimate6で普段からバッテリーをメンテナンスして状態を把握しておけば、突然のバッテリー上がりを未然に防ぐことができますし、劣化してきているのが分かっていれば、車検や点検時にバッテリー交換を勧められても納得の上で交換に応じることができます(私は自分で交換しますが)。

現行のOptimate6 ver.3は2世代新しくなり2022年発売の比較的新しいモデルですので、価格を除いてはこの先長いこと活躍してくれそうでこれに決まりかなぁ。

コスパが良くリチウムイオンにも対応したNOCOについてもう少し詳しい情報が収集できれば、もしかしたらNOCOにするかも…。

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