古い iMac 21.5インチ 2011年モデルの内蔵3.5インチHDDを試験的にSSDに換装してみました。
このモデルのHDD換装において問題になるのが、純正以外のドライブに交換すると冷却ファンがフル回転してしまうという温度センサー問題です。センサーケーブルはHDDのSATA端子の横にあるジャンパー端子に接続されていて、純正以外に換装する際はショートさせることで欺くことができるとか。
さっそく分解して内蔵3.5インチハードディスクを外してみたところ、意外なことに温度センサーは付いていませんでした。
取り出したアップルマーク付き純正3.5インチハードディスク。
交換用SSDはAmazonで評価が高く価格が安いADATAの2.5インチSSD。今回は256GBのものを使いましたが、最近SSDはかなり安くなってきているので、もっと容量が多いものの方がコスパが良さそう。
↓ちなみに分解方法は色々なところで紹介されていますが、この動画が参考になります。
センサーがないということは、もしかしてそのまま交換しても問題ないんじゃないの?
と思って、内蔵HDDからSATAケーブルを引き抜いて手元にあった要らないSSDにそのまま差し込んで動作させてみました。
すると、OSインストール前からやっぱりファンがブンブン回りはじめました。OSをインストールしてもフル回転!すごいうるさいの。ダメかい。どうすりゃいいのさ。
このiMacを使い続けるかも微妙だったので、あまり実験にお金をかけたくありません。
ネットで色々と調べてみると、通常5芯であるSATA電源ケーブルが、内蔵HDDに繋がっているのは7芯あり、この余分な2本が温度センサーに関係しているんじゃないか?という情報を得ました。
よくあるSSD化のパターンは、純正のHDDはそのままに、DVDドライブの下にSSDを増設するというもので、7芯ケーブルを5芯の電源分岐を行うとファン全開を避けられるようです。どうしてそうなるのかはわかりませんが。
↓このようなケーブルを使用してきちんと温度管理してやれば良いのでしょうけど、ちょっと高すぎるので考えものです。お金をかけられる人はちゃんとしたほうがいいかも。
今回は7芯の電源ケーブルに、分岐ではなく通常の5芯延長ケーブルを接続し変換して、増設ではなく換装してみます。
↓使ったのはフツーのSATA電源延長ケーブル。安い。
HDDがまだ使えるので、電源分岐してSSDは増設し、HDDはデータ用に残しても良いのですが、残された純正HDDは温度管理がされなくなるので通気の悪そうなiMacの中ではちょっと危険な気も。SSDだけなら発熱も少ないのでそれほど問題にはならなさそうです。
1)交換前、2)ケーブルを変換してSSD接続、3)ケーブルはそのままSSDを直接接続した場合のディスク温度とファンの回転数の様子がこちら。
↓1) 純正状態
当然ながら至極正常。
↓2) 5芯の延長ケーブルを挟んでSSDを接続した場合
ドライブ(SSD)の温度情報が取得できないのかと思いきや、ちゃんと出てます。HDDより少々高温ですが正常値。ファンの回転数は1100あたりで安定。
↓3) 同じSSDを純正ケーブルに直差しした場合
システムはアイドル状態ですが、徐々に回転数は上がり、数十分経過したころにはこの有様。
3000回転くらいになると、だいぶファンの音が騒々しく感じられますが、5650まで上がってしまいました。シャットダウンするとホッとするレベル。さすがに冷却効果はあるようですが。
さて、一応電源を5芯に変換することでファンフル回転問題は解消できることが分かりました。起動とアプリケーションがSSDになったことで、起動は爆速だし操作も同じ機種とは思えないほど高速に動作するようになったiMac(Mid2011)。少し投資して今後も使うか、引退させるか悩ましいところです。
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