昔、「近視の人は老眼にならない」なんて都市伝説がありましたが、もちろん間違いです。
私は強度の近視(0.1未満)ですが、一般的に老眼になり始める年齢で同じように見えづらさを感じるようになったので、近視だからといってなりにくいということもなさそうです。
まったく…「遠くも近くも見えづらくなるなんて…」┐(´-`)┌
近視で老眼
裸眼では日常のほとんどがぼやけてしまうので、朝起きてから夜寝るまで近視のメガネをかけっぱなしで、この状態が正常な視力の人と同じ見え方です。
正常な視力の人が老眼になった場合は、近くが見えづらいと感じたシーンで老眼鏡をかけます。
普段近視のメガネをかけていて、さらに老眼を発症してしまった場合はどうすればいいのでしょう?
近視のメガネの上から老眼鏡をかける?
確かにそのようにすれば、見えづらくなった手元がよく見えるようになりますが、スマートではありませんね。
そして、近視の人はそうではない人が老眼になった場合とは違った側面があります。
そもそも近視の人は裸眼だと普通の人より遠くが見えない代わりに「もの凄く近く」にピントを合わせることができます。
老眼になるとその能力も衰えますが、それでも近くを見ることは得意です。
メガネをかけた矯正視力では老眼による影響で近くが見えにくくなりますが、メガネを外せば相変わらず近くにピントは合わせられます。
正常な視力の人が老眼になると単純に「遠くは見えるが近くが見えづらい」状態になりますが、近視の人の場合、メガネをかけた状態では同じく「遠くは見えるが近くが見えづらい」状態でも、メガネを外せば極近くならば見ることができます。
※ただし、メガネを外して見ることができる「極近距離」は、私くらいの強度の近視だと、数cm〜十数cmとか、あまり実用的な距離ではありません。
近視の人もそうでない人も、老眼になってしまえば、遠くか近くどちらかを見るのにメガネが必要なわけで、近視の人が得なわけではありませんが、ずっとメガネをしてきた近視の人にとっては老眼になったことで近くが見づらくなっても、メガネを外せばなんとか見ることは可能なので、どう老眼対策するのか悩みます。
そこで、普段メガネで近視矯正している人が、どうやって老眼対策するのがベストか考えてみます。
普段メガネをかけている人の老眼対策
- 遠近両用メガネに買い換える
- 遠く用、近く用二つのメガネを使い分ける
- 遠近どちらも中途半端にカバーする度にする
- 跳ね上げ式メガネを使う
- 近くはメガネを外して対処する
遠近両用メガネに買い換える
よくメガネ屋さんに奨められる対応です。
私も検眼時に試しましたが、職業柄PCをかなりの時間見るので、この方法の前提である「近くのものは視野(レンズ)の下の方で見る」というのが引っかかります。
通常の生活であれば、それでいいかもしれません。手元の新聞やスマホを見たり本を読んだり。
ただPCでの作業は「正面で近くを見る」という状態が続きますので、これは不便に思われました。
遠く用、近く用二つのメガネを使い分ける
今現在私がとっている方法です。
メインはPC作業(仕事)用で、近視視力0.5〜0.6になるように作っています。今の老眼の進行度では、PCや読書にはちょうど良く概ね満足ですが、日常の他の場面、テレビの視聴や外出などでも不便は感じます。
これでは車の運転はもちろん出来ませんから、その場合は遠く用のメガネにかけ替えます。
遠近どちらも中途半端にカバーする度にする
この絶妙なメガネが作れればいいのですが、二つの理由で難しいと思っています。
【理由A】近視用レンズの段階が意外と大雑把
【理由B】老眼は65歳くらいまで進行し、老眼の具合によって近視の見え方にも影響する
まずA。近視用の度が一段階変わるだけで思った以上に見え方が違います。これによりほぼ間違いなく「近くは見やすいけど遠くがイマイチ(またはその逆)」となり絶妙なバランスを実現すること自体困難です。
そしてB。仮にAをクリアして、満足できる度数が実現したとしても、老眼の進行ですぐにそのバランスが崩れてしまうこと。
特に老眼の初期には(人によるのかもしれませんが)近視が緩和して遠くが少し見えるようになったり、その後また近視が元に戻ったり。
こういった状況の変化にあわせてメガネを作り直していたら大変ですよね。
跳ね上げ式メガネを使う
跳ね上げ式という特殊なメガネフレームが存在します。メガネのかけ外しをせずにレンズ部分を跳ね上げることで、二つの状態を手軽に切り替えられる凝ったフレームです。
跳ね上げ式フレームには二つの種類があります。
- レンズあり/なしを切り替える
- 基本レンズ/基本レンズ+拡張レンズを切り替える
まず、「レンズあり/なし」ですが、これはメガネあり/なしを簡略化できるというだけなので、近視で老眼の人の用途としては「遠くを見る/極近くを見る」という動作を頻繁に行うには素早く切り替えられて便利そうです。
二つ目の「レンズ/レンズ+拡張レンズ」ですが、跳ね上げると一枚のレンズ、下げると追加のレンズが重なる構造になっています(複式という)。これだと普段は通常生活できるの近視レンズを入れたまま、2枚目のレンズを老眼レンズにすることでとても便利になりそうです。
近くはメガネを外して対処する
再三「近くは見ることができる」と言っているので、近くを見るときはメガネを外して頑張って極近距離で見る。
対象物を顔に近づけられればこれでいい場合もあります。
しかし、一番見えて欲しい30〜50cmの手元に近づけづらいもの…書き物やPC等はこれではキツイ。メガネを外したときに見えるのは極近距離のみという不安と不便、そしていちいちかけ外しするのがそもそも面倒ですね。
クリップ式の老眼鏡
跳ね上げ式フレームで「日常近視レンズ+老眼レンズ」を想定するのに最適なソリューション(笑)があります。コスパも最強。
これです。
先日100円ショップに立ち寄ったときに見つけました。
メガネのフレームにクリップで挟んで使う老眼鏡です。
その名も『メガネの上から老眼鏡』。
これをくっつけるだけで老眼の不便を解消できるなら、仕事用・運転用などと使い分けることなく、普段から日常生活向け度数のメガネをかけ、仕事中はパチッとはめておけばいいのでは?と思い、どうせ100円だし試してみました。
100均とか言っておいて、よくある例外的な200円とか300円なんじゃないの?と思ったら本当に100円でした。
そして買ってきて初めて気がついたのですが、この商品、フレームにクリップしたあとレンズのみ跳ね上げることができるんです。
まさかの跳ね上げ機能付き。
まさに簡易跳ね上げ式メガネの完成です。
(クリップの付け外しがとても楽なので、跳ね上げ機構はなくても十分便利そうではあります。)
そしてなによりよく見えること!鮮明に見えることはもちろん、目がチョー楽なんです。
これなら強弱二種類のメガネを使い分けることなく済みそうな予感。
まぁ、100円なので、某ハヅキルーペのような透き通るような明瞭感こそないものの、仕事で主にPCで画像を扱っている私でも許容範囲の鮮明さはあります。
老眼鏡にも度数がありますが、この100円クリップ老眼鏡にも +1.0 から +4.0 くらいまで 0.5 刻みであるので、自分にどれが合っているのか手軽に試せますのでオススメです。
かくいう私も、いままで自分の老眼がどの程度かわからず、そこらに置いてある老眼鏡を試着しても「見えるような見えないような…」という感じで、老眼鏡の精度なんてこんなものだし、まだお世話になりたくない、と思っていました。
しかし今回100円クリップ老眼鏡を複数試すことで、適切なメガネに適切な度の老眼鏡を合わせることで、老眼鏡に持っていた「かすむ・歪む」という先入観が間違っていたことに気付きました。
なんと言っても100円、しかも物によっては店舗で試すこともできます。私のように老眼鏡の見え方に否定的な考えをお持ちであれば、様々な度数の100円老眼鏡を心ゆくまで試してみるといいと思います。
結局どうするか?
跳ね上げ式メガネの基本レンズに日常性活用の近視レンズを入れ、複レンズに老眼レンズを入れるのがベストか?と思っていたのですが、クリップ式老眼鏡の登場で少し考えが変わりました。
テレビを見たり外出したり、普段は日常生活用の普通の近視メガネであまり不便はありません。
跳ね上げ式メガネにした場合、仕事中以外、普段は複レンズを上げっぱなしにすることになります。
跳ね上げ式とはいえ、レンズが上がっている状態を元にデザインされているわけではないので、多かれ少なかれ複レンズが上がっているときは不格好です。
なので、普段レンズが下がっている状態で、手元の見えづらさを感じたときだけ上げる、というスタイルができればそれがベストなのですが、それは実現できません。
そもそも、跳ね上げ式フレームを選択した時点で、フレーム選択の自由が極端に狭くなるという大きな問題もあります。
それだったら、手元が見えづらい不便なときだけクリップ式老眼鏡をパッチン!すればいいんじゃね?という至極当たり前の結論に。
しばらくこれで過ごして、ベストだと判断したらこのまま100円のクリップ老眼鏡を使い続けてもいいし、100円で耐久等に問題を感じるようなら、精度の高いレンズを使った(100円ではない)同様の製品もあるようなのでそちらの購入を検討してもいいかも。
ダイソーの100円老眼鏡に出会えてよかった。
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